なにもかもが美しく収斂していくかのような予感を与えてくれた夏が終わろうとしている。
秋は、まだ遠いのかもしれない。しかし、確実に夏の終わり。
離れるときと、失うときと。たとえ求める道であっても、私がどこまで求めきれるか。求めるものが多すぎるのではないか? 問わずにはいられない。私の愛した時間はどこにいこうとしているのだろうか。安定感のないままに秋を迎えようとしているが、思ったほどの緊張がそこにはない。ただただ失ってしまいそうな不安感にさいなまれつつ、誰からも何の保障も与えられないままに秋を迎える。しかし、それでいい。やはりそう思わずにはいられない。