札幌ビズカフェが閉店。来秋再オープン(北海道新聞)
道 内の情報技術(IT)ベンチャーの交流拠点「札幌ビズカフェ」(札幌市北七西四)が十五日、閉店した。同日夜、同カフェで開かれたさよならパーティーで、 同カフェに土地建物を提供した伊藤組(本社・札幌)の伊藤義郎社長は、閉店後の跡地に同社が建設するビルの一部を再び同カフェに提供する意向を明らかにし た。再オープンは来年秋の予定。
聞き慣れないかもしれないが「サッポロバレー」という言葉がある。北海道の情報通信系ベンチャーが集まる札幌駅北口を指す言葉である。札幌の街の中 心部は札幌駅の南側に広がっており、大通りが中心となる。北口側はここ数年急速に整備が進んだ区画である。ひしめく、という表現はまだ当たらないかもしれ ないが、北口に新しいタイプの企業が集中してきたのは事実であり、その中心がこの「ビズカフェ」であった。
北口方面はまた、駅北西方面に広大な敷地を持つ北海道大学と近接している。ここに「ビズカフェ」の意味が見えてくる。実はサッポロバレーの創業者達 は北海道大学出身者が多い。新技術の開発には、大学と企業のコラボレーションがきわめて大きな意味を持つ。北海道大学の青木教授は、そのような場として 「ビズカフェ」を発想した。新しいタイプの産官学クラスタの交流の拠点、象徴が「ビズカフェ」であったのだ。
その「ビズカフェ」が閉店するという。もっともこれは所在地にビルが建設されるためで、新たなビルには再びビズカフェが入居するとのこと。NPOとしてのビズカフェの将来を見ることができるのは来秋とのことである。