三十年戦争を概説的、かつ物語的にボリュームをもって読める日本語の本は、実はほとんどなかった。ウェッジウッドのこの本は、ずいぶん前から読みたかったのだが、英語を読む労力をおしんでいた。人物描写といい、背後の思想的枠組み、そしてそのバランスといい、戦間期に書かれたものとは思えない。充実した読後感である。
三十年戦争を概説的、かつ物語的にボリュームをもって読める日本語の本は、実はほとんどなかった。ウェッジウッドのこの本は、ずいぶん前から読みたかったのだが、英語を読む労力をおしんでいた。人物描写といい、背後の思想的枠組み、そしてそのバランスといい、戦間期に書かれたものとは思えない。充実した読後感である。